御嶽山の噴火(平成26年)
2014年9月27日・火山の噴火
平成26年9月27日11時52分ごろ、長野県と岐阜県にまたがる御嶽山が噴火しました(消防庁)。水蒸気噴火と考えられています(中央防災会議)。紅葉の時期の晴れた週末の昼どきで、山頂の近くにいた登山者が噴石の直撃などで被害を受けました(内閣府)。
被害の数字
平成27年11月6日現在(消防庁 第40報)の値です。数字は発表の版で変わることがあります。中央防災会議のワーキンググループの報告(平成27年3月)は、平成26年11月6日現在の死者57名・行方不明者6名としています(出典)。長野県の記録集は、令和元年12月現在で死亡58名・行方不明者5名・重傷29名・軽傷40名としています(長野県)。
報告が挙げた教訓
国の会議や自治体が、この災害のあとにまとめた報告から、家庭でできることにつながるものを選びました。見出しは当サイトの要約で、本文は報告の言葉を短くしたものです。
1「平常」は「安全」ではなかった
気象庁は噴火のあとの12時36分に、噴火警戒レベルを1(平常)から3(入山規制)に上げました。9月10〜11日に火山性地震が増えましたが、ほかの観測データに異常はなく、レベルを上げる判断には至らなかった、と報告は書いています(出典)。報告は、レベル1の「平常」を「安全」と受け取った人もいたと考えられるとしました(出典)。気象庁は平成27年5月18日から、レベル1のキーワードを「活火山であることに留意」に改めました(気象庁)。
いまの備え方は噴火警戒レベルの読み方に。
2山小屋に退避し、ヘルメットで下山した
報告は、火口の周りの山小屋などに退避する行動が身を守るうえで有効で、山小屋にあったヘルメットなどが下山のときの安全に役立ったとしています(出典)。内閣府は、活火山に登るときはヘルメットやゴーグルを持ち、噴火したら山小屋や岩陰に一時避難するよう書いています(内閣府)。
いまの備え方は活火山に登るときの備えに。
3登山届と、活火山であることを知っておく
報告は、登山届を出していない登山者が多く、行方不明者の特定に時間がかかったこと、活火山であることを知らずに登った人もいたと考えられることを挙げました(出典)。長野県の記録集によると、この報告を受けて活動火山対策特別措置法が平成27年7月8日に改正され(12月10日施行)、登山者が火山の情報を集め、登山届を出し、ヘルメットなどを持つよう努めることが明記されました(長野県)。
いまの備え方は活火山に登るときの備えに。
4噴火したことを、すぐ知らせる
報告は、噴火の発生をとらえたときに、登山者などが命を守る行動をとれるよう「噴火速報」として早く知らせるべきだと提言しました(出典)。噴火速報は平成27年8月4日に始まり(長野県)、同年9月14日の阿蘇山の噴火で初めて出されました(消防庁)。
いまの備え方は噴火速報が出たらとる行動に。
5国の対策の見直し
政府は平成26年10月28日に緊急の対策を決め、当時の常時観測火山(47火山)のすべてで火山防災協議会を作りました(平成27年3月に完了)(内閣府)。長野県と木曽町はビジターセンターを整え、そのうち「やまテラス王滝」は、登る前に火山活動や規制の状況を確かめ、登山計画書を出せる場所としています(内閣府)。
いまの備え方は火山現象に対応した避難場所に。
ほかの災害
- 令和元年東日本台風2019年10月10日〜13日・大雨・洪水開く
- 平成30年7月豪雨2018年6月28日〜7月8日・大雨・洪水・土砂災害開く
- 平成28年熊本地震2016年4月14日・16日・地震開く
- 東日本大震災2011年3月11日・地震・津波開く
- 令和6年能登半島地震2024年1月1日・地震・津波開く
- 阪神・淡路大震災1995年1月17日・地震開く
- 令和元年房総半島台風2019年9月9日・暴風・停電開く
- 平成30年台風第21号2018年9月4日・暴風・高潮・停電開く
- 平成26年8月豪雨の広島市の土砂災害2014年8月20日・大雨・土砂災害開く
このページの出典
- 総務省消防庁「平成27年版 消防白書 第1章第8節 (1)御嶽山」((1)御嶽山)https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/h27/1/8/cat6/375.html
- 中央防災会議 防災対策実行会議 火山防災対策推進ワーキンググループ「御嶽山噴火を踏まえた今後の火山防災対策の推進について(報告)(平成27年3月26日)」(PDF p.11(本文10ページ)・p.15(本文14ページ))https://www.bousai.go.jp/kazan/suishinworking/pdf/20150326_hokoku.pdf
- 内閣府「広報誌「ぼうさい」第110号 不屈の大地 Build Back Betterの軌跡(令和6年度)」(本文)https://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/r06/110/bbb_01.html
- 中央防災会議 防災対策実行会議 火山防災対策推進ワーキンググループ「御嶽山噴火を踏まえた今後の火山防災対策の推進について(報告)(平成27年3月26日)」(PDF p.11〜12(本文10〜11ページ))https://www.bousai.go.jp/kazan/suishinworking/pdf/20150326_hokoku.pdf
- 長野県「長野県御嶽山噴火災害対応記録集(令和2年6月発行)」(表紙〜目次 PDF p.4(巻頭))https://www.pref.nagano.lg.jp/bosai/kurashi/shobo/bosai/bosai/documents/1_hyoushi-mokuji.pdf
- 中央防災会議 防災対策実行会議 火山防災対策推進ワーキンググループ「御嶽山噴火を踏まえた今後の火山防災対策の推進について(報告)(平成27年3月26日)」(PDF p.16(本文-15-)②③④)https://www.bousai.go.jp/kazan/suishinworking/pdf/20150326_hokoku.pdf
- 気象庁「報道発表「御嶽山の噴火災害を踏まえた火山情報の見直しについて」(平成27年5月12日)」(概要 1〜3)https://www.jma.go.jp/jma/press/1505/12b/kazanjouhou150512.html
- 内閣府「火山への登山のそなえ」(本文 1〜4)https://www.bousai.go.jp/kazan/kazan_sonae/index.html
- 長野県「長野県御嶽山噴火災害対応記録集(令和2年6月発行)第5章 噴火を契機とした御嶽山の火山防災対策」(PDF p.2〜3)https://www.pref.nagano.lg.jp/bosai/kurashi/shobo/bosai/bosai/documents/7_5sho.pdf
- 中央防災会議 防災対策実行会議 火山防災対策推進ワーキンググループ「御嶽山噴火を踏まえた今後の火山防災対策の推進について(報告)(平成27年3月26日)」(PDF p.24(本文-23-)④)https://www.bousai.go.jp/kazan/suishinworking/pdf/20150326_hokoku.pdf
- 総務省消防庁「平成27年版 消防白書 第1章第8節 (6)阿蘇山」((6)阿蘇山)https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/h27/1/8/cat6/375.html
- 内閣府「平成27年版 防災白書 第1部第2章第2節 火山災害対策」(第2節 本文)https://www.bousai.go.jp/kaigirep/hakusho/h27/honbun/1b_2s_02_00.html