停電・断水が起きたら
停電したら、まず家の中の電気が全部消えているか一部かを見て、近所も消えていれば電力会社の情報を確かめます。避難で家を離れるときはブレーカーを切ります(資源エネルギー庁)。断水したら携帯トイレを使います。内閣府は、発災直後は水があっても下水の被害が確かめられるまで水洗トイレを使わないよう、避難所向けの指針で書いています(出典)。電気が戻ったときの火事、発電機などによる一酸化炭素中毒を含め、消防庁・経済産業省・内閣府などが挙げていることを起きる順に並べます(電気が戻ったら・トイレ・水が戻ったら)。停電に備えて何を用意するかは停電の備えに。
停電したら
- どこまで消えているかを見る。資源エネルギー庁は、まず家の中の電気が全部消えているのか一部なのかを確かめ、近所も消えていれば、住んでいる地域の電力会社(一般送配電事業者)の情報を確認するよう案内しています。停電の地域や復旧の状況は電力会社のホームページに出ます(出典)。令和元年房総半島台風では、大規模な停電でテレビやインターネットから情報を得られない状況になり、千葉県は新聞を通じて給水や充電の情報を出しました(事例)。
- 電熱器具のプラグを抜く。電気ストーブなどヒーターの入った器具は、電気が戻ったときに勝手に動いて近くのタオルなどに火がつくおそれがあるため、停電中は電源プラグを抜くよう経済産業省は呼びかけています(出典)。
- 切れた電線に近づかない。切れた電線や倒れた電柱は感電のおそれがあり、近づいたり触れたりせずに電力会社に連絡します。壊れたり水に浸かったりした太陽光発電の設備も、日が当たっているあいだは発電を続けています(出典)。
避難するときは、ブレーカーを落とす
停電する直前まで使っていた電化製品は、電気が戻ると急に電気が流れます。そのときに漏電したり、燃えやすいものに触れたまま熱を持ったりして出る火事が「通電火災」です(出典)。住んでいる人が避難していると、火が出ても初期消火ができないおそれがある、と消防庁は説明しています(出典)。
- 資源エネルギー庁は、災害のあと避難のために家を離れるときは、必ずブレーカーを切るよう呼びかけています(出典)。分電盤の場所と操作方法をふだんから確かめておくよう、経済産業省は勧めています(出典)。
- 感震ブレーカー。決まった強さ以上の揺れを感じると自動で電気を止める器具です。留守のときや、ブレーカーを落として避難する余裕がないときに電気火災を防ぐ有効な手段だ、と内閣府はしています。急に電気が止まっても困らないよう、停電時に点く足元灯や懐中電灯もあわせて備えるよう勧めています(出典)。設置に自治体の補助がある場合もある、と消防庁は案内しています(出典)。種類の違いと選び方は感震ブレーカーの種類と選び方、補助や無料配布のある市区町村は感震ブレーカーの補助にまとめています。
北九州市消防局の動画「火災予防啓発シリーズ 5停電後の通電火災編」(YouTube の「【公式】北九州市消防局」・0:47)は、停電したらコンセントからプラグを抜き、避難するときはブレーカーを落とすことを示す動画です。
電気が戻ったら
- 使い始める前に、機器が壊れていないか、近くに燃えやすいものがないかを確かめます。石油ストーブなどは油が漏れていないかも見ます(出典)。
- 電源プラグやコードに傷がないかを見てからブレーカーを入れ、プラグを1台ずつ差して様子を見ながら使います(出典)。
- 焦げたようなにおいがしたら、すぐにブレーカーを切ります。原因が分からないときは電気を使わないようにします(出典)。
- 水がかかったり水に浸かったりしたガス・石油機器や電気製品は、そのまま使いません。乾いて見えても中に水や泥が残っていることがあります(出典)。家が浸水したときの電気とガスは浸水したあとの片付けに、罹災証明書や支援金は被災したあとの手続きにあります。
発電機・七輪を家の中で使わない
東京都の試験では、家庭用の小型発電機を室内で動かすと、一酸化炭素の濃度は10分ほどで1,600ppm以上という極めて危険な値になりました。換気をしていてもいなくても、室内では絶対に使ってはいけない、としています。木炭や練炭は、窓をずっと開けておくなど十分な換気が要るため、停電のときに室内で暖をとる方法として効果的ではない、とも書いています。一酸化炭素は色もにおいもありません(出典)。
- 発電機は、物置・倉庫・車の中・テントの中など、排気がこもる場所でも使いません(出典)。
- カセットこんろも、テントや車の中など狭い場所では使いません。長く保管していたこんろ(製造から10年が目安)とボンベ(7年が目安)は、使う前にガス漏れがないかを確かめます(出典)。
経済産業省は、リチウムイオン電池を使うポータブル電源はモバイルバッテリーと同じような注意が必要と考えられ、容量の大きいものほど注意が要るとして、高温の場所で使わず、長く使わないときは直射日光の当たらない冷暗所に置くよう書いています(出典)。
夏の停電、冬の停電
令和元年房総半島台風(9月)では、停電の99%が解消するまで約280時間かかりました(出典)。マンションでは停電で給水ポンプが止まって断水したところもあります(事例)。
- 夏。環境省は、停電や浸水で家の冷房が使えなくなると、家の中が高温多湿になり熱中症のリスクが高まるとしています。エアコンや扇風機が使えないときは、涼しい服装・風通しをよくする・体を冷やす(濡れたタオルを肌に当ててうちわであおぐ、冷却グッズ、電池式の扇風機、水のシャワーなど)を挙げ、水分はのどが渇いていなくても、1時間にコップ1杯程度を目安に少しずつとるよう勧めています。無理をしてずっと家で過ごすのではなく、日中は冷房のある避難所で過ごして夜に家へ戻る、といった避難所の使い方も挙げています(出典)。
- 冬。暖房を使うときは換気を心がけるよう、厚生労働省は呼びかけています(出典)。停電で使える暖房、換気の目安、カセットボンベ、低体温症、水道管と給湯器の凍結は冬の停電と寒さの備えに。
断水したら:トイレ
断水すると水洗トイレは流せなくなり、マンションなどでは停電でも水がくみ上がらず使えなくなります。水があっても、排水先が壊れていれば使うのをやめる必要があります(出典)。集合住宅では、配管が壊れていると下の階に汚水が逆流することがあります(出典)。流してよいかの確かめ方(集合住宅・一戸建て)と携帯トイレの使い方は、携帯トイレのページにまとめています。大雨のときに排水口から下水があふれるのは別の仕組みで、大雨で下水が逆流するときに。
給水所で水を受け取る容器(背負える給水袋、空のペットボトルとリュック)は水の備え方に。家が安全なら避難所に行かずに家で過ごす選び方は在宅避難に。
水が戻ったら
熱海市は、断水のあとに水が通るときは濁った水が出やすく、飲み水には向かないとしています。蛇口は少しずつ開け(管の中の空気の圧力で蛇口が跳ねて壊れるおそれがあるため)、3〜5分ほど流して、濁りやにおいがないことを確かめてから使う、流した水はトイレなどに使う、という手順です(出典)。水道の再開のしかたは地域で違うので、住んでいる市区町村や水道局の案内を確かめてください。