浸水したあとの片付けと消毒

厚生労働省は、浸水した家の感染症を防ぐには清掃と乾燥が最も重要で、清掃が不十分だと消毒の効果を発揮できない、としています(出典)。消毒より先に、泥を出して乾かします。厚生労働省と日本環境感染学会の資料を中心に、片付けの順番に並べます。

片付けの順番
1写真を撮る片付けの前に2換気・服装30分以上換気3泥を出す布製の家具は撤去4乾かす送風で1週間前後5消毒要るところだけ
乾かす日数は熊本県の目安で、自然乾燥なら1か月以上、送風機などを使えば1週間前後です。浸水の範囲や季節・湿度で変わります(出典)。

1. 片付けの前に、写真を撮る

罹災証明書の調査や保険の請求のために、片付けや修理の前に被害の様子を写真に残します。浸水した場合は、深さがわかるように撮ります(出典)。撮り方と、そのあとの申請は被災したあとの手続きに。

2. 家に入る前に、換気と服装

スコップ、バケツ2つ、柄の長いブラシ、長靴、ゴム手袋、ゴーグル、マスク、長袖の上着、雑巾、厚手のポリ袋
片付けで使う道具と服装の例。手袋・底の厚い靴・長袖・ゴーグルとマスクは上の厚生労働省の服装、スコップと雑巾は下の床下の泥出しで使うもの。当サイトで作った説明図で、写真ではありません。

3. 泥を出す

4. 乾かす

汚れた泥を取り除いてしっかり乾かせば、基本的に細菌やカビの繁殖はおさえられる、と厚生労働省はしています(出典)。扇風機などで風を送ると乾きが早くなります。床下も扇風機などで強制的に換気して乾かします(日本環境感染学会)。送風機を使うときは、土ぼこりが目に入らないよう気をつけます(熊本県)。

5. 消毒は、要るところだけ

家庭用の塩素系漂白剤の薄め方

日本環境感染学会は、市販の家庭用の塩素系漂白剤の原液を約5%として、次の作り方を示しています(出典)。原液の濃度は製品によって違うので、容器の表示も確かめてください。

使うところ濃度作り方(原液約5%)使い方
食器など0.02%ペットボトルのキャップ1杯(原液5mL)を水1Lに(0.025%になる)5分間漬けるか拭いたあと、水洗い・水拭き
家具類・床0.1%ペットボトルのキャップ2杯(原液10mL)を水500mLに汚れを落として乾かしてから、液を浸した布でよく拭く。金属や木の色あせが気になるところは水で2度拭き

塩素系漂白剤を使うときは、ゴム製の手袋・長靴とゴーグルをつけ、部屋の中では窓を開けて蒸気を吸い込まないようにします。肌についたら、すぐに大量の流水で十分に洗い流します(日本環境感染学会)。

消毒用のアルコールは、70%以上のものを薄めずに使い、火の近くでは使いません(日本環境感染学会)。

食べもの・水

電気とガスを使い始める前に

水に浸かった家電製品に電気を通すと、中に残った水や泥・塩分で火が出ることを再現した動画。専門家による実験で、まねはしないよう NITE は書いています(製品評価技術基盤機構(NITE)の公式チャンネル「NITE official」・2021-08-26公開)。

災害ごみの出し方

訪ねてくる業者に気をつける

国民生活センターは、被災後の混乱に便乗した点検商法や不当に高い請求のトラブルが増えるとして、契約はその場で決めず、できれば複数の業者から見積もりを取り、周りの人や消費者ホットライン(188)に相談するよう呼びかけています。訪問販売や電話勧誘で結んだ契約は、クーリング・オフができます(出典)。