冬の停電と寒さの備え

冬の停電で困るのは暖房です。帯広市の広報は、停電すると家庭で使われている暖房器具の9割以上が使えなくなると言われている、と書いています(出典)。使えるのは、コンセントの電気を使わない石油ストーブやカセットガスストーブで、使うときは換気が要ります(下の節)。令和6年1月の能登半島地震では、警察が取り扱った亡くなった人(関連死を除く225人、令和6年10月31日時点)の死因の1割強が低体温症・凍死でした(中央防災会議のワーキンググループの報告)。

低体温症で運ばれた人のうち65歳以上
85.3%
屋内での発症が79.7%。郡山地方広域消防組合の管内、2015〜2024年の537人(出典)
雪で囲まれた車の中が400ppmに
16分
一酸化炭素の短時間暴露限度。対策なしのとき(JAF のテスト)

停電で使えなくなる暖房、使えるもの

白い円筒形の石油ストーブ。停電しても使える暖房がどんな形かを見せるために置いた
コンセントの電気を使わない石油ストーブ。物の形を見せるための写真で、特定の商品ではありません。写真は Douglas P. Perkins(Wikimedia Commons)、CC BY 3.0。縮小して使用(元のファイル・ライセンス)。

換気と一酸化炭素

石油ストーブ・ガスストーブ・ファンヒーターなどは、部屋の空気を使って燃え、排気を部屋に出します。換気しないと不完全燃焼が進み、一酸化炭素が急に増えます。一酸化炭素は味もにおいも無く、200ppmで頭痛などが出て、濃くなると吐き気・めまい、最悪の場合は死に至ります(東京都の保健所)。

資料換気の目安
日本ガス石油機器工業会1時間に1〜2回(1〜2分)程度
東京都 多摩立川保健所1時間に1回以上、5分間程度窓を開ける。空気の出入り口は対角線に2か所以上

目安は資料で違うので、当サイトでは1つに決めずに並べます。停電中は換気扇が動かないので、窓を開けて換気します(日本ガス石油機器工業会)。

部屋の空気を使って燃えるストーブなどを換気せずに使うと不完全燃焼で一酸化炭素が出て、頭痛から始まり命に関わることを示す動画(製品評価技術基盤機構(NITE)の公式チャンネル「NITE official」・2017-11-30公開)。

カセットボンベの付け方

カセットボンベ式のガスストーブにボンベを正しく付けなかったため接続口からガスが漏れ、火を付けたときに引火するところを再現した動画。専門家による実験で、まねはしないよう NITE は書いています(製品評価技術基盤機構(NITE)の公式チャンネル「NITE official」・2017-08-07公開)。

低体温症に気づく、体を温める

大雪・暴風雪のとき

車の中で暖を取るとき

雪で囲まれた車の中の一酸化炭素が400ppmに達するまで
対策なし16分。その6分後に測定上限の1,000ppm窓を5cmほど開ける約40分。その後すぐ800ppm台マフラーの周りを除雪400ppmに達しなかった(ほとんど検知されず)
JAF のテスト(2015年2月16日、北海道旭川市。エンジンをかけた車の周りを雪で覆って測った)。3つは雪のかぶせ方などの条件がそれぞれ違うテストで、同じ条件で比べたものではありません。周りの状況や風向きで変わり、このとき安全だった条件でも危険になる場合がある、としています(出典)。

水道管と給湯器の凍結

家の外壁に沿って給湯器までのびる水道管。外に出ている管と蛇口の根元まで保温材を巻き、その上からビニールテープを巻いている
外に出ている管に保温材を巻き、濡れないようにビニールテープで蛇口の根元まで巻いた形(東京都水道局の手順)。当サイトで作った説明図で、写真ではありません。

冬に足しておくもの