ハザードマップの色の意味
国の重ねるハザードマップと多くの市区町村のハザードマップは、浸水の深さを国土交通省の「水害ハザードマップ作成の手引き」の色で塗っています。手引きが、境の深さと色を洪水・内水・高潮・津波で共通にしているためです(出典)。古い地図や独自の色の地図もあるので、手元の地図の凡例もあわせて確かめてください。
浸水の深さの色(6段階)
| 色 | 深さ | 境の意味(手引き) |
|---|---|---|
| #DC7ADC | 20m以上 | 10mを上回る深さを表すための区分 |
| #F285C9 | 10m〜20m | 5mを上回る深さを表すための区分 |
| #FF9191 | 5m〜10m | 5mは、一般的な家屋の2階が水没する深さ |
| #FFB7B7 | 3m〜5m | 3mは、2階の床下に相当する深さ |
| #FFD8C0 | 0.5m〜3m | 0.5mは、1階の床の高さに相当する深さ |
| #F7F5A9 | 0.5m未満 | 1階の床より下の深さ |
手引きは、3mを2階の床下とする理由を、1階の床の高さ(建築基準法で0.45m以上)・1階の天井の高さ・天井裏を足すと約3.0mになるためとしています。家の造りで実際の高さは変わります(出典)。
細かく分けた地図(8段階)
内水氾濫の地図など、浅い浸水の差を見せたい地図では、0.3mと1mの境を足した詳細版が使われます。重ねるハザードマップの浸水の地図にも、この刻みで塗られた地域が混ざっています。
- 1m〜3m
- 0.5m〜1m
- 0.3m〜0.5m
- 0.3m未満
3m以上の4段階は標準と同じ色です(手引き 図3-5)。0.5m〜1mと1m〜3mは、標準の0.5m〜3mを2つに分けたものです。
深さと歩けるか・車で動けるか
国土交通省の手引きは、流れが緩やかでも水深が0.5m以上あると大人でも歩くのが難しいとしています。車については、一般に30cm以上で走るのが難しくなり、50cm以上では車が浮いたり、パワーウィンドウの車で閉じ込められたりするとしています(出典)。
いつ・どこへ逃げるかは、市区町村のハザードマップと避難情報で確かめてください。家にとどまれるかの考え方は内閣府の避難行動判定フローにあります。
想定最大規模と計画規模
重ねるハザードマップの洪水の地図(このサイトの住所で調べるで出す色も同じ)は、「想定最大規模」の雨による浸水の想定です。平成27年の水防法の改正で、浸水想定区域の前提になる雨が、それまでの「計画規模」の雨から「想定し得る最大規模」の雨(計画規模を上回るもの)に変わりました(出典)。
想定最大規模の雨の量は、日本を雨の降り方が似た15の地域に分け、それぞれの地域で観測された最大の雨量をもとに決めるのが基本です。観測された最大の雨量が年超過確率1/1,000程度の雨量を大きく下回るときなどは、それを目安にすることも考えられる、とされています(出典)。国土交通省のマニュアルは、想定最大規模の雨は発生頻度がきわめて小さいとして、計画規模の雨による浸水想定区域と深さもあわせて示すとしています(出典)。地図を見るときは、地図に書かれた前提の雨を確かめてください。
色が無い場所
手引きは、ハザードマップに添える説明文の例として、色がついていない場所は「計算上では浸水しない場所」であり、雨の降り方などによっては図に無い場所でも浸水し、深くなることもある、と書いています(出典)。色が無いことは、浸水しないことを約束するものではありません。
大雨で下水道や水路から水があふれる浸水(内水氾濫)は、川の洪水とは別の地図です。重ねるハザードマップでも市区町村のハザードマップでも、両方を見てください。
色の他に見るもの
家にとどまれるかは、浸水の色だけでは決まりません。内閣府の避難行動判定フローは、家屋倒壊等氾濫想定区域の外にいること、浸水する深さより高いところにいること、水がひくまで我慢できる水・食糧などの備えがあることがそろえば、家にとどまる「屋内安全確保」もできるとしています(出典)。
家屋倒壊等氾濫想定区域と、浸水が続く時間(浸水継続時間)は、重ねるハザードマップでは国が管理する川と一部の都道府県の分だけが見られます(出典)。載っていない川もあるので、市町村のハザードマップか窓口で確かめてください。3つの条件は在宅避難に。
土砂災害警戒区域の色
土砂災害の地図は深さではなく区域を塗っています。都道府県が土砂災害防止法にもとづいて指定する区域で、2つの段階があります(出典)。
- 土砂災害警戒区域(イエローゾーン)
- がけ崩れなどが起きたときに、住民の生命や身体に危害が生じるおそれがある区域。危険の周知と、警戒避難の体制づくりが行われます。
- 土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)
- 建物が壊れ、住民の生命や身体に著しい危害が生じるおそれがある区域。決まった開発の許可制や、建物の構造の規制があります。